ar はどこへ行った?

スペイン語の動詞には大きく分けて3つのタイプがあります。ar 動詞、ir 動詞、er 動詞がそれです。これらは語尾を元に分けられていますが、それぞれの中に不規則な変化をする動詞が含まれています。それぞれの動詞は、例えば sacar、venir、comer などがあります。つまりスペイン語の動詞は語尾の形で分類されて、不規則動詞はそれぞれに含まれる、という形になっています。

筆者のフランス語の先生エミリーが言いました。

「フランス語の動詞には大きく分けて3グループあります。」

ふむふむ。スペイン語と同じじゃないか。

「第一グループの語尾が er で終わる動詞と、第二グループの ir で終わる動詞と…」

お、まったく同じだぞ!次は ar 動詞だな!

「それと不規則変化をする動詞です。」

「!!! ar 動詞はないの?三つ目が不規則動詞?だったら2種類だけでスペイン語より楽じゃん!」

と思った筆者は甘かったです。フランス語の動詞には、er じゃなくて re で終わるものもありますし、不規則変化をする動詞がスペイン語よりも多いような気が…。スペイン語の haber(英語の have ) に該当するフランス語の単語、avoir が超不規則なのはお互い様だとしても、poder(英語の can)に相当する pouvoir の一人称単数がなぜ peux で、疑問文で主語が後ろになると puis になっちゃうの?これは poder が puedo (一人称単数形)になるどころの変化ではありません。

pouvoir の現在形の活用

je peux, je puis
tu peux
il peut
nous pouvons
vous pouvez
ils peuvent

ちなみにフランス語の動詞の分類は er が「第一群規則動詞」 ir が「第二群規則動詞」その他が「不規則動詞」という名前で呼ばれているようです。英語やスペイン語の解説書だと、日本語でなんと言うのかわからないので、東京に到着してから簡単な文法書を仕入れました。そのほかにもいくつか気になっている本もありますから、そのうち紹介したいと思います。