ce n’est pas la peine

先日はニューヨークへ行っていたのですが、英語とかスペイン語をしゃべっているのに、きなり「ウイ!」なんて言って妻に笑われてしまいました。どうもこういう慣用的な表現は、すぐに他の言語に切り替えるのが困難なようです。

ニューヨークをたつ予定だった日は、記録的な豪雪の日に当たってしまい、飛行機はキャンセル。航空会社が「飛ぶ飛ぶ」と主張するので苦労して空港までたどり着きましたが、まったく損をしました。

さてこういう時にどういう表現をするか、というのが今日のテーマです。

ce n’est pas la peine de (que) ~

フランス語でよく耳にする表現がこれです。peine というのは痛みとか労苦というような意味で、「わざわざ~する必要はない」というようなニュアンスになります。「空港に行く必要はない」というのはこんな感じでしょうか。

Ce n’est pas la peine de aller a l’aeroport.

不思議なことに、この表現の肯定形はいまだかつて耳にしたことがありません。辞書を調べても、否定形の例文しかでていないところを見ると、慣用文としては否定形のみで使うのかもしれませんね。

一方スペイン語で peine に該当する単語は pena です。

スペイン語では同じような表現をやはり pena を使って作れますが、少々異なっています。

No vale la pena ir al aeroporto.

ニュアンスとしては、「~することは労苦に値しない」つまり「する必要はない」という感じかな。

スペイン語のこの表現では肯定形もよく耳にしました。

Vale la pena!

というような間投詞的な表現で、「やったかいがあったなあ」「報われたなあ」というようなニュアンスを表現していました。

話はがらりと変わりますが、去年の9月に書いた「ヌキテパ」(電話で「きらずにお待ちください」の意味)のバックナンバーをホームページに掲載してあるのですが、「ヌキテパ」をキーワードに検索をかける人がかなりいるのです。うーん、どういうシチュエーションで「ヌキテパ」を調べることになったのか、聞いてみたいところです。