Es mejor

現在ニューヨーク在住の妻と1歳の息子が休暇で来ており、二人が眠ったあとでコンピュータに向かっています。数ヶ月ごとに会う息子はどんどん成長していてびっくりです。

さて、最近筆者のプロジェクトのセネガル人スタッフで、体が大きいために日本人の間ではひそかに「大魔神」と呼んでいるンダオさんがしばらく病休を取っていました。今日久しぶりに出勤したのですが、久しぶりの彼にフランス語がうまい島調がかけた言葉が

Ça va mieux ? (サバ・ミュー?)

でした。これは「良くなったの?」というようなニュアンスです。

ここで使われている mieux は bien の比較級で、スペイン語だと、mejor にあたるものです。

でも Ça va mieux ? にあたるスペイン語の表現は、と考えると、Té va mejor ? とでも言うのでしょうか。文法的に間違っていないかもしれませんが、筆者は聞いたことがありません。Está(s) mejor ? この方がそれらしいですが、スペイン語でもっとそれらしいのは、再帰動詞の sentirse を使うことでしょうか。

あとスペイン語で mejor を使った表現で一般的なのは

Es mejor

というものです。「そっちの方がいい」という意味で、これだけで使われることもあれば、

Es mejor de hacer ~

のように、「(~を)する方が良い」といった表現もよく使われます。一方フランス語では

Il vaut mieux faire ~

のように valoir (価値がある)という単語(vaut は三人称単数形)を使って表現するようです。

この二つの例の違いは、スペイン語の mejor が形容詞として使われているのに対し、フランス語の mieux は副詞として使われている点です。どちらの言葉でも形容詞・副詞両方の意味があるのですが、慣用的な表現だと使い方が違っているのが興味深い点です。